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第55回アウラセミナー 「ペルソナ」をどう使うか

 

50回~52回まで、アクティブシニア研究をテーマにエンプティネスト夫婦をターゲットとしてきました。
51回、52回で、全く同じ対象に連続してインタビューする新しい試みもしました。
その過程でエンプティネスト夫婦の「ペルソナ」も作ることができました。
53回では、一歩進めて「ペルソナ」の使い方を研究したいと考えています。
①何のためにペルソナを作るか。②どのように使うか。の2点にアプローチします。
インタビューは、ペルソナのブラッシュアップとコンセプトチェックをテーマにします。

 

マーケティングでいうペルソナとは

ユーザープロファイリングの発展形がペルソナという理解が一般的です。
ユーザープロファイリング発展形のペルソナは、自社製品の典型的ユーザー像をペルソナとし、それをチーム全体で共有してマーケティング活動を進めます。
そうすることで、マーケティングの流れ全体にブレがなくなり統一的な戦略・戦術が取れる利点が生まれます。
ですから、当然、ペルソナビルドの前に、市場のセグメンテーション、ターゲッティングのプロセスがあります。
むやみ勝手に自分の「思い」を入れ込んだユーザー像はペルソナとは言えず、データ(リサーチ)に基づいてペルソナビルドが行われます。

 

なぜ、ペルソナを作るとのよいのか

ペルソナの有効性は開発現場で発見されたといっていいと思います。
例えば、ERPのようなシステムを導入するとき、当然カスタマイズが必要になります。
そのために社内のユーザーの要求項目を全部出して優先順位を決めるのですが、その時の最悪の方法が、

  • ユーザー全体の代表値(平均値など)を要求項目とする
  • ユーザーの中の地位の高い人(部長さん)の要求項目を優先する

の2つだそうで、多くの企業でこの方法を採用したがるそうです。
これを放置するとユーザー誰もが「平均的」に不満を持つシステムだったり、ほぼ全員が「使えない」とするシステムだったりになるそうです。
そこで、「経理」「総務」「人事」「営業」の各部門の典型的ユーザーを見つけ出し、「その個人(ペルソナ)」が使いやすいようにカスタマイズすることで、大多数が満足できるシステム導入ができるというストーリーが語られます。
できるだけひとりのペルソナの「わがまま」を聞くようにするとよいらしいです。

 

ペルソナは何のために作って、どう使ったら良いのか

ペルソナを作る目的は

  • 平均値思考から脱却して、具体性、創造性を持たせる
  • 企画・開発プロセスでの戦略・戦術のブレをなくす
  • メンバー間の意志疎通を促進して意見対立を調整する

の3つと考えられます。
作ったペルソナをどう使うかというと

  • 常にペルソナ(生きて生活している)から発想して作業を計画し、進める
  • 意見対立は「ペルソナは何というだろうか、どう感じるだろうか」で解消の糸口を得る

のように日常的に使い倒すことが大切です。

 

使えるペルソナの作り方

目的に合ったペルソナを作ることが大切です。ペルソナの目的は、

  • 新製品、新サービス開発のためのペルソナ
  • 企業ブランドを含めたブランディングのためのペルソナ

の2つに大きく分かれます。

 

ペルソナの成り立ち
   「ペルソナシート」「アクティビティシナリオ」「バリューシナリオ」でペルソナはできています

ペルソナシート

ペルソナの「履歴書」のようなものです。
名前、性別、住所などのいわゆるデモグラフィックなデータで人物像を描きます。
履歴書でもそうですが、写真があった方がイメージしやすいですし、ニックネームやキャッチフレーズ(特技)などもあった方がペルソナが「生き」ます。
さらにテーマに従った性格や行動特性などが記述されます。

ペルソナのアクティビティシナリオ

使いやすいペルソナは、当該のテーマまわりの行動が具体的である必要があります。
そのためにペルソナの行動のシナリオを描きます。
行動観察やインタビューを活用しつつ、自分たちの「思い」も込めて行動シナリオを作っておきます。

ペルソナのバリューシナリオ

ペルソナを使い切るにはペルソナに「価値観」のようなものまで持たせます。
価値観ほど大げさではなく、行動の背景にある気持ち、気分のようなものです。
バリューシナリオから、ペルソナのニーズ(要求項目)を抽出したり、評価の理由を明らかにします。
アクティビティとバリューシナリオは表裏一体であると考えます。

 

ペルソナをどう使うか
   「エンプティネスト夫婦」のペルソナを作成しておきます。その使い方を研究します

チーム内の共通イメージとしてのペルソナ

F1層を自分たちのターゲットとセグメントしたとします。
あるメンバーは、自分の妹(24歳の独身OL)を別のメンバーは、自分の同僚(32歳子育て中)をイメージするとその消費意識・行動は大きく違ってきます。
こういった齟齬をなくすためにペルソナを作って、チーム全員で共有します。

開発過程での「よりどころ」としてのペルソナ

新製品・サービス・広告・プロモーションなどの開発から、既存の改良などにあたってペルソナを活用します。
「現実に生きて生活している」ペルソナに向けて開発すると具体的で創造的なコンセプト開発ができます。
開発過程のチーム内の意識のブレも解消され、エッジの立った効率的な開発が可能になるのです。
さらに進むと「インプロビゼーションワークショップ」の方法も視野に入って来ます。

ペルソナは1人がいいのか、1人でいいのか、いつまで使うか(寿命)の問題

ペルソナは、恣意的に作れてしまうので、多人数になって「舞台が混乱」する場面もあります。
また、作ったペルソナにこだわりすぎて、「寿命」過ぎても使う弊害もあります。

開催日時・場所

日時:2017年4月11日(火)  10:00~17:00
場所:アウラマーケティングラボ(恵比寿)

10:00~12:00 エンプティネスト夫婦のペルソナの紹介
13:00~14:00 ペルソナによるコンセプトワークの実際
14:00~16:00 エンプティネスト夫婦へインタビュー(できれば3組6人)
16:00~17:00 デブリーフィング

費用・参加方法

15,000円(税別)/1人 *1社で2名以上参加の場合は、2名目から10,000円
*参加費は返却しません。代理出席をお願いします。

以下の必要項目を記入して、FAXまたはe-mailでお申し込みください。

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E-mail

アウラマーケティングラボ  
東京都練馬区大泉学園町6-19-29
Tel 090-2626-2844
E-mail: auraebisu@gmail.com

 

 

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