コラム

VoiceGraphy

8月15日日経本誌朝刊に裁判所で記録に使ったとありました。
法廷が終了した後、裁判官(裁判員も)達が協議するそうですが、そのときの資料として使い始めたとありました。
すばやく、ある程度精確に、文字に変換された裁判記録は重要な役割をはたしているとありました。
NECのシステムと記事にあったので恐らく「VoiceGraphy」と思われます。
http://dnes.jp/ss/voicesolution/solution.html
初期バージョンは2005年発売とありますから、たぶんその頃も関心を持ったと記憶していますが、そのときは精度に疑問があり、詳しく検討しなかったと思います。
それを裁判所が使うようになったということで精度は相当よくなったと考えられます。
ここでの精確さは

  • 誰の発言か(裁判官、検事、弁護人、証人数人)識別されているか
  • 変換が正しいか(やった、殺った。逝った、行った、言った、入った、煎った)
  • モレがないか

になります。
この精度がクリアされれば、グループインタビューの発言録として使えます。
後は価格とシステム(機械)の大きさだけが問題になります。
HPによると必須ツールを積み上げて540万と高額です。これに初期導入工事費を加えると簡単には導入できない金額になりそうです。メンテナンスの容易さ、費用も気になります。
540万を現在の記録作成費(3万)で単純に割っても180グループをこなさないとペイしません。
レンタルを含めた現在の弊社のインタビュールームの稼動を考えても1年以上はかかりそうです。
この不景気ではあるし、後、2、3年待てば安く、より改良されたものが発売されそうな気もして躊躇・躊躇の状態です。

このシステムの利点のひとつに「デブリーフィングのときに使える」がありそうです。
ただ、使えるだろうが、どう使うかはうまく想定できません。
裁判と違って、「誰が、いつ、何としゃべったか」が重要な問題になることがグループインタビューではほとんどないからでしょう。
とりあえず、NECに資料請求しました。

2009,8

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