コラム
ソーシャルメディアと購買行動
「ソーシャルメディア」は比較的新しいコトバです。
でも少し調べてみたら、Web2.0で言われていた内容とほとんど同じでした。
Web2.0の技術やアプリに支えられてUGC(user-generated content)を生成、交換できるよになった状況をソーシャルメディアというようです。
UGCはCGM(消費者生成メディア:consumer-generated media)と同じことのようです。
ソーシャルメディアによって世の中全体では、
- マスメディア(新聞、放送)の地盤沈下
- 同時に「記者=取材、発信」という職種の衰退
という変化が起きると注目されているようです。
マーケティングの世界では、
- マス広告(TVCM、他)の衰退
- 一方で、コントロールができない「クチコミ情報の氾濫」(ブログ、twitter、SNS)
という状況が想定され、ソーシャルメディアをなんとか自社のマーケティングプロセスの中に取り込もうという動きあるそうです。
ここでソーシャルメディア時代の消費者行動を考えてみます。
ハワイ旅行に行きたくなった人を想定します。
従来は、
- テレビ番組や行ってきた友人の話を聞いたりしてハワイにでも行こうか?となります。
- そこで、Googleの検索窓に「ハワイ」とキーワード入力する
- ヒットした一番上の「1stWISE」をクリックする。(2010.11.18現在)
- 1stWISEサイト内で条件検索やクチコミ情報を見ながら比較検討して決める。
- 空き情報を確認し、「申し込み」ボタンをポチして、クレジット番号をタイプする。
という購入意思決定プロセスでした。
それが、ソーシャルメディア時代では、
- mixiやtwitterで遊ぶ時間が増えてテレビは見ない。
- ハワイに行っている人のツイートや日記を見ていて、自分もハワイに行きたくなる
- mixiの「ハワイコミュニティ」で旅行をアレンジしてくれる人がいたので頼んだ(無料)
- その人がURLをくれたのでポチした。
となるそうです。
これを「ポータル→検索サイト→ソーシャルメディア」のトレンドと言うようです。
インタビューの現場ではまだ実例にめぐりあえていませんが、自分自身の購買行動でこのパターンを体験しています。
本の場合が多いのですが、従来は新聞雑誌の書評を参考にして買う本を決めていたと記憶していますが、最近はソーシャルメディアで完結する場合が多くなっています。
最近買った「起業のファイナンス」(磯崎哲也)が典型です。
この磯崎さんをブログとTwitterをフォローしていてその内容に共感していたところに「本を出す」という話題があり、執筆のころから情報が流されて購入意向が高まり、アマゾンの予約購入をポチしました。
磯崎さん自信も自分の商品を意識的にソーシャルメディアを使ってマーケティングしていたようです。
(それに見事にハマったわけです)。
こういったソーシャルメディア時代の消費者行動があらゆるジャンル、あらゆる消費者層に浸透して行くのかどうかは次回考えます。
2010,10