アウラの商品群
ラダリング法
『かわいい』のラダリング
第20回アウラセミナーは「かわいいの構造分析」がテーマだった。
具体的には
- 普段「かわいい」という表現を使う20歳以上34歳までの女性をリクルーティング
- 「かわいい」と「かわいくない」と感じる人物、動物、持ち物の写真をそれぞれ1枚、計6枚持参してもらう。
- インタビューで持参した写真について「かわいい」をキーにプローブを重ねる。(メタファーインタビュー)
- 「かわいい」を評価基準にしてケータイ電話のデザインの評価グリッドを行う。
- 「かわいい」についてラダリングを使って分析する。
というアプローチをとった。
結果として以下のようなラダーができた。(セミナー参加者の合意ではなく、石井の分析)
対象者が持参した写真がないとわかりずらいかもしれないがラダー構造は記述できた。
最上位のマスにどんなコトバが入るかまでは考えられなかったが、「かわいい」モノと一緒にいるときの気分として、
- スペシャルな気分
- 幸せな気分
- テンションがあがる
などの発言があった。
また、かわいいにはいろいろな接頭辞がついたバリエーションがあった。
- 大人かわいい
- エロかわいい
- ぶさかわいい
- うざかわいい
対象者に「かわいい」を使う自分を客観視してもらったところ、
- かわいいを使う場面が広がった。(昔は子供や女性に対してだけ使っていた)
- 男性や目上の人にも抵抗なく使うようになった。
- 漢字の「可愛い」は(気分的に)合わない。
- 「好き」の言い換えだが、「これ好き」というより「かわいいネ」と言った方が伝えやすい。(軽い同調)
- ちょっといいかな?という気分を伝えるのにかわいいは便利。
- 判断より感情を伝えるコトバ
などの発言があり、かわいいは「軽い同調を求める」のに便利な表現として定着していた。
さらに分析を進めて、五感で考えたとき「かわいい」は視覚と触覚が中心で聴覚、味覚、嗅覚に関する表現では使われていないことにきづいた。
「かわいい音(音楽)」はありそうだが、「かわいい味」や「かわいい臭い(香り)」というのはないかもしれない。
かわいいの躍進が続けば、これらの感覚の表現にも使われるようになるのだろうか。
*アウラセミナーは業務と同様に対象者をリクルーティングしてインタビューを体験できます。
*今回もセミナー参加者と対象者に感謝です。