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評価グリッド法

事例

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上図は、第2回アウラセミナーのインタビュー結果の分析事例です。
こういったハシゴ状のアウトプット(ラダー)が得られのがラダリングです。
図の下から上に向かって抽象度が高くなるように作成します。(製品なら下がスペック、最上位がベネフィット・イメージとなる)
上図はメタファー法の分析にラダリングを使っていますが、レパートリーグリッドによってラダーを作るのが「レパートリーグリッド&ラダリング法(評価グリッドともいう)」で、こちらが一般的です。

レパートリーグリッドそのものは非常に煩雑な方法論です。
3要素の組み合わせをひとつづつ判断させるので、6要素の調査でも20回の調査が必要になります。
対象者にも、調査する側にも大きな負担になるので、「一対比較」の繰り返しを行います。
「AブランドとBブランドとを比べてどうですか(好き・嫌い/その理由、部分)」と聞いていきます。
このようにすることで、

  • 対象者が語りやすくなる。
  • モナディックでは気づかなかった認知に気づく。
  • 自分の「主観」を客観的に語れるようになる。

などの利点が生まれます。
こうして、全体(ブランド間の関係や「好き」の構造)をどう把握しているか(認知構造)が明らかになります。
これ(認知構造)をラダーの形で表現します。

ここで実際的な留意点をあげておきます。
インタビュー時点では、

  • 上位概念、下位概念を誘導質問なしで気づかせ、発話させる。
  • 発話されたことがどの段階のものか確認する。

分析の時は、

  • 無闇にラダーを増やさない。(人間全体を捉えようとしたマズローでさえ5段階です。)
  • 同じラダーに同じ概念レベルが来るように注意する。
  • 基本的に→はクロスさせない。(下位概念から上位概念への→は1本が基本)

などに注意します。

レパートリーグリッド&ラダリングの限界としては

  • ツリー状の認識を前提にしていることの限界。(人間の認知は線型とは限らない)
  • 商品ジャンルには有効だが、ブランド別にまでは適応しづらい。

の2つが大きなポイントです。現実的には、

  • 多くのスペックから構成されている商品向け。(車はいいが、飲・食品には不向き)

ということで、「コンジョイント分析」と似たところがあります。

この方法論の歴史は以下のようになっています。

レパートリグリッドとは、人の認知構造を捉える方法として心理学者のケリーが1955年に発表したものです。
人の認知構造を構成的な内部構造と考え(パーソナルコンストラクト理論)、その測定のためにレパートリーグリッドを提案しました。
ただ、この方法は対象者(患者)に多大な負担をかける方法だったため、インタビューを効果的に使った「ラダリング法」が提案されました。
また、レパートリーグリッドの発想に(逐次)1対比較とラダリングを組み合わせた「評価グリッド法」があります。
これは、レパートリグリッド発展法とも呼ばれ、讃井純一郎さんが開発したものです。
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